2024年はAIの年です。
マイクロソフトは「Copilot」のサブスクでAIの未来に賭ける | Business Insider Japan
MicrosoftがOffice向けのAIサービスを開始しました。月額3200円という価格で、導入するための敷居は高い印象です。これからAIの機能も強化されて、その価格に見合ったサービスになっていくでしょう。
AIの使い方は2種類
AI、AIと言葉だけ先行して、付いていけない方も多いでしょう。AIというのはコンピュータのことです。コンピュータがAIの機能を持っていて、これまででは実現できなかったことをしてくれます。使うコンピュータにAIの機能を処理できる機械が入っていれば、AIを使うことができます。
NPUとは
AIの機能を使うには、NPUと呼ばれる専用のチップが必要です。私たちが使っているスマートフォンやパソコンには、様々なチップが入っています。
- CPU
- GPU
- NPU
これまではCPUとGPUと呼ばれるものが話題の中心でしたが、そこにNPUと呼ばれるチップが追加されます。
NPU(エヌピーユー)は、人間の脳神経系を模したニューラルネットワークを組み込んだ人工知能専用のプロセッサーです。従来はクラウド上で行っていたAI処理を、スマートフォンやPC上で高速かつ少ない消費電力で実行可能にします。画像生成や画像処理、ノイズキャンセルなどの機能をクラウドサーバーを経由せず処理できるようになる優れたチップです。
このNPUを搭載しているスマホやPCは、インタネットを使ってクラウドで処理せず、手元の機械でAI処理が可能です。NPUが搭載されていないスマートフォンは、インターネットを使って遠くのサーバーにあるNPUが処理して、結果を返してきます。瞬時に処理することはできませんし、インターネットがないとAIの機能を使えないため、やや実用的ではない部分があります。
2017年のiPhone X、iPhone 8からNPUを搭載していたApple
多くの方がAIの機能を使っているのは、iPhoneです。みなさん実感はないでしょうが、すでにiPhoneにはNPUが搭載されています。2017年のA11 Bionicを搭載したiPhone、iPhone X、iPhone 8からNPUが搭載されて、NPUを活用した機能が加わりました。
音声入力で自動で句読点を打ってくれたり、画像の中にある文字をコピーすることができたり、画像の被写体を認識して切り抜いてくれる機能は、NPUを使って処理しているから実現できました(iPhone XS以降のiPhoneが対応。iPhone X、iPhone 8では出来ません)
AndroidはGoogle Tensorを搭載したPixelかSnapdragon 8 Gen 3搭載スマホから
AndroidはiPhoneより少し遅れています。NPUチップはすでに搭載されていますが、NPUの処理能力が足りないため、iPhoneほどAIの機能を活用できていません。これから発売されるSnapdragon 8 Gen 3を搭載したGalaxy S24シリーズは、NPUの処理能力が大幅に向上されており、自動翻訳機能が搭載されています。
GoogleのPixel 6以降に搭載されているTensorチップを搭載したPixelは、NPU処理能力が高いため、音声入力や翻訳機能が優れています。
NPUを搭載したスマホを買おう
AIの機能はどんどん進化していきます。これから買うスマートフォンは、NPUの処理能力が高いものを購入しましょう。iPhoneならiPhone12以降、AndroidならPixel6以降か、今年の春頃から発売されるSnapdragon 8 Gen 3というチップセットを搭載したスマホを購入しましょう。